お仕事

 今は昔ほど仕事量も無くなりましたけれど、昔は徹夜なんて当り前で仕事していました。代理店やクライアントとの打ち合わせで全体量が見渡せると自分のキャパシティに合わせ、外部スタッフに仕事を依頼しコントロールしながら完成させます。ディレクターの仕事はそれこそ「段取り八分」で、「いつ・どこで・誰が・何を・何のために・どのように」を明確にし、準備することで完璧な仕事をこなせる。ということで仕事に取り掛かる前の下準備が整っていれば、仕事の八分(8割)は完成したも同然ということです。

 そもそも「段取り」とは寺社の石段を作る時の「この勾配に対して段を何段とるか」ということです。階段は足を置くところが「踏み面」踏み面と踏み面をつなぐ高さが「蹴上げ」といい、上りやすいか悪いかで「段取りが良い」「段取りが悪い」といいました。時々スロープのような階段で踏み面の幅が広く、左右交互の足ではなく片足だけで段を上がることが続くと、イラッと来たりします。

 ディレクターの仕事は「段取り屋」関係者にイラッとさせることなく、いい仕事を進めることですね。