やっぱりすごい

 撮るものによってですが色の階調の出具合とか、特に黒の中の諧調の表現が深い。川崎にあるSIGMAというメーカーのカメラですけど、一般的なデジカメで使われているベイヤーセンサーを簡単に説明すると、一表面の中にRGB(Red, Green, Blue)を感じるセンサーが並べられ、統合して一枚の画像にするものですが、SIGMAのカメラで使われているFOVEON SensorはRGBを感じるセンサーがレイヤー状に重なっています。

 ISO1600とか普通に使える上に手ブレ防止装置がついている今のデジカメからは、考えられないほど受光感度が低いのですが、昔のフイルムカメラでリバーサルフィルムのコダクロームのASA(ISO)25とか64を使っていたことを思い出すと、100という感度はシャッター切る時1/15とかのシャッタースピードで、手ぶれさせないよう息を詰め、脇を締めてシャッターを切れば使えないことはない。AFだってシャッターの半押しで思ったようにピントが合う上に、被写体が動こうと動きに追従してくれる機能まで付いているCANONNikonに慣れちゃうと、フイルムカメラ全盛の30年くらい前に戻った感じがします。

 撮った写真の現像も、普段はAdobeLightroomを使っていますが、SIGMAの場合画像データも特別なために専用の現像ソフトが必要な上に、画像ファイルひとつで50MBを超える大きさ。使い勝手は悪いのですが、現像後の吐き出す画像はやっぱりすごく惹かれます。

磨りガラスのグラスの浮遊感がよく出ています

 AFの追従性が悪いので、ペットや子供の撮影には合わないかな?

うちの猫を撮ってみました

 使いにくいカメラですが味があって手放せません。

デニムのディティールとハイライトからアンダーまでの階調が見事