怪我の功名

 今回の手術、脊髄という脳から身体に回らされている神経の根幹みたいな所を圧迫しているものを切除し、不安定になっている腰椎を金属で固定するものでしたが、まぁとにかく術後は痛いと脅されておりました。確かにぎっくり腰でも3日は動けずにいたこともあり、とにかく覚悟していましたがおかげさまで私の人生史上最高の痛みを更新いたしました。

 でもまぁ3日凌げば痛みはだんだんと小さくなるもので、病院内でも歩行補助具を使いながらトイレやシャワーなど、生活もできるようになってきました。しかし人の身体と言うものは機会最適と言いますか、機能不全のパーツを使っても最適なパフォーマンスが取れるようになっているのでしょうか、脊髄の序圧でボトルネックが解消し信号のやりとりが拡大したせいでしょうか、解放された部位は腰椎でしたので両脚の皮膚をサワサワとまるで虫が這い回るかのような感覚がしばらく続きました。神経がどの程度通信できるかをキャリブレーションしていたんでしょうね。

 今回治療を受けたのは整形外科領域の脊椎外科学会の指導医に執刀していただきましたが、腰椎や胸椎の疾患は椎間板ヘルニアや滑り症、側湾症など症例も多いので医師も病院も手慣れたものなのでしょうが、脳に近い頸椎は治療領域が整形外科と脳神経外科との狭間にあるためなのか、外科治療をためらう医師も多いとか。退院する頃レーサーとアイドルの顔を持つ近藤真彦氏が、頸椎症の治療のため入院、退院翌日にレース復帰とありましたがどこの病院で治療を受けているのか気になります。

 何度か整形外科領域の治療を受けましたが、良い整形外科病院の見極め方は、ダビンチなどの手術用ロボットを持っているかより、しっかりとしたリハビリのスタッフと充実した設備があるかだと思います。

動けないくらい痛いんですよ