講演会

 先日、アートディレクターの浅葉克己さんのデザインを志す学生に向けた講演会に伺ってきました。1940年生まれでおんとし83歳、大分ご高齢ですがアートディレクターとしては現役の最前線で活躍されています。1980年代以降、サントリーセゾングループなどの企業価値向上にずいぶんと貢献された方ですが、今お話を伺っても耳が少し遠くなられたかな?と思うくらいで、発言も確かですし頭の回転も早く、「高齢者=ぼけ」などどこ吹く風。

 この方昔から日記の付け方に特徴があり、興味があったもの、楽しいと感じたものを緻密に書き込んでいらっしゃる。当日日記をそのまま本にした書籍を閲覧させていただきましたが、この日記がこの方の尽き無いアイデアの源泉と感じられました。

 以前脳科学者が言っていた事に「アイデアは今まで見たことも無いものが、いきなり天から降ってくることは無い。全ては脳の記憶の中にあるもので何かの拍子にタグ付けされたものが引っ張り出されてくる。」と。

 確かに昔よく口ずさんだ曲が流れてきたりすると、その頃の生活が思い出されることもあるしね。キーボードをカチャカチャ打つより、手書きで文字を書き込む方が頭に書き込まれるもんなぁ、83歳の浅葉さんがデザイナーの卵の学生たちに伝えたいこと、日記を書くこと。筆で文字を書くこと。(書道をやれ)この二つに限ると言っていました。

いまだに卓球をされているそうです

 私みたいな60歳を過ぎたこんなポンコツな爺さんでも、この先ボケないようにこれから日記を書くようにしようかな?。と、気づきをいただいた講演会でした。